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限界費用ゼロ社会の前に、まず資本主義の成り立ちを知る

限界費用ゼロシリーズ その2】

 

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前回は、限界費用ゼロとは何かをお話ししました。

今回は、そんな未来の社会のお話をする前に、現代中心となっている資本主義社会の成り立ちについてお話しします。

なお、世界観としてはヨーロッパが前提になっています。

 

経済活動の4つのフェーズ

ここでは、話を簡略化するために経済活動の変遷を4つのフェーズに分けることにします。

 

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歴史を振り返ると、資本主義として経済が動き出してからおよそ200年が経過したくらいなんですね。

21世紀を生きる私たちにとっては、ちゃんと勉強しないと想像もできない経済活動が、そこには存在しわけです。

この記事では大昔の経済活動から振り返っていきます。

 

何が経済活動を変化させてきたのか

 経済活動の転換間点では、以下の3つの要素が変化してきたと言われています。

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経済活動の4つのフェーズを、この3つの要素に注目してみていきます。

 

封建的経済

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封建的経済というのは、王様がいて、民がいて、とそういう世の中ですね。

地主がもっている土地を借りて、民が農業を行うという時代です。

このころは、経済活動自体がそこまで活発じゃないです。

人々は、それぞれ自分が食べる分、つまり消費する分を生産するというのが一般的でした。

 

コミュニケーション

まず、このころのヒトは文字が読める人が極めて少ないです。

なので、会話だけで信頼を担保する必要がありました。

そうすると、日常で顔を合わせるヒトだけしか、なかなか信用できないワケですね。

そもそも生産量が多くないので、他人と売買できるほどのモノが存在していない時代ですが、信用の観点からも経済活動には消極的な時代でした。

 

エネルギー

これをエネルギーとカウントするんか!笑

という感じですが、ヒトや牛、馬がエネルギーとして利用されていました。

教科書で牛が荷台を引いてるイラストを見た覚えがありますが、あれは立派にエネルギー源を表していたわけです。

 

輸送手段

このころは、道路さえも整備されていません。

地産の製品を他の地域に販売しようにも、輸送することが困難な状態です。

そのため、各地域はそれぞれ孤立しており、町や村のなかで経済活動はほぼ完結していました。

 

封建的経済とうのは、ほぼ経済活動が行われておらず自分のために生産するという社会だったことが分かりますね。

 

市場経済初期

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このころになると、私有財産という概念が生まれます。

土地が囲い込まれて、市場で交換されるようになっていきます。

それまで農民が先祖代々受け継いできた土地が囲い込みにより取り上げられ、農民たちは賃金で働くようになります。

自分のために生産していたのが、交換のために生産する時代に突入していきます。

 

 

コミュニケーション

こういった市場経済へのシフトを後押ししたのが印刷技術です。

印刷技術により地図を標準化、複製可能にしたの陸上の旅や航海が予測可能なものになっていきます。

そして、それまでは口頭での取引しかできませんでしたが、法律や簿記といった管理ツールを使用できるようになり「信頼」の担保が容易になっていきます。

 

エネルギー

この時代、水車と風車がエネルギー源として使用されるようになります。

人が働かなくてもエネルギーが発生するというのは、ものすごく画期的ですね。

これにより農作物や繊維の生産力が増大していきます。

 

輸送手段

そうなってくると陸路や川といった輸送経路が発達していきます。

自由都市と呼ばれる地域がいくつも現れ、各地域での取引が活発になっていきます。

 

資本主義前半

 

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資本主義を語る前に覚えておきたいのは、市場経済というのは、必ずしも資本主義であるとは限らないということです。

純粋な商取引のみが行われていた市場経済初期の段階では、資本家が影響力を持つ時代ではありませんでした。

 

 純粋な市場経済 = 生産するための設備を生産者が所有する

 資本主義 = 生産するための設備を資本家が所有する

 

ととらえると分かりやすいですね。

資本主義は織物業から生まれてきたと言われています。

織物設備を購入できない地方の農民たちが、資本家から設備を借りて生産を始めるようになりました。まさしく、現代の多くの労働者の働き方が、このあたりから始まったんですね。

 

コミュニケーション

印刷が、蒸気によって進化していきます。

それまでは1時間に250部しか刷れなかった新聞が、蒸気印刷機によって1時間に1000部刷れるようになります。

これにより労働者の識字率が工場し、より複雑な業務を行えるようになっていきます。

 

エネルギー

石炭を使った蒸気機関が発明されます。(1769年)

このエネルギー革命が、印刷技術を向上させ、輸送手段も変革します。

これまでに考えられなかったスピードで生産/輸送が行われるようになります。

 

輸送手段

蒸気機関車の時代がやってきます。

これにより空間が縮められ、取引にかかる時間が短縮されます。

さらには、それまでの輸送手段とは異なり気候の影響も受けづらくなるため、交通機関がより信頼できるものとなっていきます。

 

この破壊的な蒸気機関(鉄道)というインフラに、それまで考えられなかった規模の資本が投下されていきます。株式会社が本格的に台頭していきます。

そして、大資本によって鉄道会社の運営が行われるようになっていきます。

封建社会では、みんな自分のために生産していたのに、資本家の下で賃金のために働く社会が一般化していきますね。

 

資本主義後期

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ここから、2000年代を生きる我々の身近にある社会がやってきます。

第二次産業革命により、電話/石油/内燃機関(車)が出現し、社会が激変していきます。

 

コミュニケーション

想像してみてください。電話が登場したときのことを。

それまでは遠方とコミュニケーションを行う最速手段は郵便だったわけです。

これが電話の登場により、さらに早いコミュニケーションを可能にします。

広範な地域に広がる事業をリアルタイムに管理できるようにしたのが電話です。

石油産業や自動車産業といった中央集中管理型の産業は、電話によって末端まで管理を行うことができるようになりました。

 

エネルギー

石炭よりも、さらに大きなエネルギーを生み出す石油が発見されました。

石油の生産には、石炭とは比にならないほどの資本が必要になります。

そのため、株式市場がさらに膨張していくことになります。

 

輸送手段

ようやく、自動車が出現します。

電気によって運営される工場によって、自動車が大量生産されます。

ここでも大きな資本が自動車産業に投入され、資本主義が膨張し続けます。

そして、自動車が大衆化されるにつれ、道路網が整備されていきます。

郊外に住宅地やショッピングセンターが開発され、国民の居住地が郊外へと分散されるようになっていきます。

 

まとめ

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いかがでしたでしょうか。

注目したいのは、人類が生きる上で資本主義が必須条件ではないということです。

ここで振り返った2000年中で、資本主義の時代はたったの200年程度です。

それまでは、封建社会や純粋な市場経済の中で人類は暮らしてきました。

 

圧倒的な生産性を生み出すために資本主義が採用されてきたわけですが、この生産性を維持または工場させるために大資本が必要でなくなったとしたらどうでしょう。

 

大きなエネルギーを生み出すために、大資本が必要なくなったとしたら。

効率的な輸送手段を生み出すために、大資本が必要なくなったとしたら。

 

そのとき、資本主義ではなく、新たな市場経済が誕生するかもしれないなってちょっとでも思っていただければ、長文読んでくださった甲斐があったと思います!

 

それでは、限界費用ゼロ社会がもたらす未来のお話は、次回の記事から書いていきまっす。